世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

AEW Review 2022 MJF対リッキー・スタークス/オレンジ・キャシディ対トレント・セブン他

AEW Rampage #71 12/9/2022

ジョン・モクスリー対竹下幸之介
 正式契約を結んだ竹下が、ハングマン戦、キングストン戦、クラウディオ戦よりも、より格が上に設定されており、デスライダーを1で返すという特別待遇もゲット。この試合では負けはしたものの、将来のメジャープッシュの可能性を感じる熱戦。モクスリー好みのタフマッチだが、ブレードの必要性がない試合が増えているのは気がかり。

 血を流さないと満足出来ないのは理解出来るが、正直流血するのが竹下側だったらこの試合は好勝負になっただろう。
 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

Regina Di WAVE王座戦
志田光(c)対ザ・バニー(w/ペネロペ・フォード)

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 安定感抜群の実力者対決。短時間でも見せ場を多く作り、アピールする。ベテランの上手さ、レスラー能力の高さを感じさせる一戦。志田が継続的にスポットを与えられている意味も、バニーが怪我から復帰後も他のミッドカーダーよりも重宝されている意味も良くわかる良試合。

 平均的良試合。
評価:***1/4

 

AEWオール・アトランティック王座戦
オレンジ・キャシディ(c)(w/ベスト・フレンズ&ダンハウゼン)対トレント・セブン(w/キップ・セイビアン&ペネロペ・フォード)

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 キャシディと抗争中のキップ・セイビアンが連れてきたのはAEWのライバルだったNXTとNXT UKでタッグ王者となったトレント・セブン。
 セブンの団体であったFight Club Proで対戦経験があり、セブンはchikaraにも参戦経験ありと関係性は深い。その関係性の深さを象徴する様に、コミカルな面とハードな面を兼ね揃えた内容となっており、互いの持ち味を引き出し合っていた。

 NXT UKの認知度が少ないからか、もう少し歓声が湧き上がってもおかしくない存在であり、試合内容ももう少し盛り上がっても良かったのは事実。

 セコンド介入から乱闘、セブンの大技攻勢にキャシディの大逆転と見せ場もバランス良く与えられており、良く整理された内容の試合となっていた。セブンのタイラー・ベイトムーブ等印象的な仕掛けもありとモクスリー対竹下を差し置いてのメインに相応しい一戦でした。
 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4


全体評価:7.5

 

AEW Dynamite #167 - Winter Is Coming 12/14/2022
クリス・ジェリコ対アクション・アンドレッティ

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 フィラデルフィア生まれの24歳。AEW Darkこそ出場経験はあるものの、インディでもGCW/JCWは3回だけ、殆どMCWや没落CZW位しか出場していない、まだキャリア3年の若手アンドレッティが、ROH世界王座から陥落し傷心中のジェリコを倒し、契約を勝ち取るというWWE2002年のジョン・シナの駆け出し時代のセルフオマージュの様なストーリー。

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 ジェリコのフルサポートが施されつつも、負けに向かっていく歪な試合内容ではあるものの、アンドレッティも動きは悪くなく、勝ちを拾っても不満は出ない水準をキープしていたのは印象的。

 神童ニック・ウェインが控えている中でアンドレッティまでとは思うが、素材は多ければ多いほど良いとはその通り。会場の盛り上がりにも助けられ、見事にシンデレラストーリーを描き切りました。

 中々良い試合。

評価:***1/2

 

AEW世界王座戦
MJF(c)対リッキー・スタークス

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 MJFがリッキーを格下だと小馬鹿にするストーリーとメリハリの効いた攻防で好勝負になる機運を高め、MJFの的確なコントロールと、思わず応援したくなるリッキーの立ち振る舞い。

 支持率が高いヒールのMJFを相手する事は、並大抵のフェイスでは確実に飲み込まれることが確定している中、今回のリッキーの情熱的な試合運びは、MJFと並ぶ魅力を放っていた。

 オールドスクールな厚みのある攻防と若手らしい躍動感溢れるアクションが共存出来ており、フィニッシュが弱めでも、それまでの内容がハイクオリティなので、十分見応え満点の大熱戦となっている。

 ベテランや元WWE抜きで、この2人で立派にメインを務め上げたのは大収穫。リッキーのシングルプッシュは確実に今後も続いていくでしょう。TNT王座を与えても良いレベルにはある。

 好勝負。
評価:****