AEW Dynamite #166 12/7/2022
AEW TNT王座戦
“キング・オブ・テレビジョン”サモア・ジョー(c)対ダービー・アリン
TNT王座とROH世界TV王座の二冠となり、自他共に認める”キング・オブ・テレビジョン”となったジョー。HHHの懐刀の1人、WWEの副社長に就任する報道が出たウィリアム・リーガル同様間違いなくWWEが狙う存在なので、出来る限り重宝しておきたい所。
William Regal has come to terms on a Vice President position within WWE and will start the first week of January 2023, per @PWInsidercom pic.twitter.com/tdq2Scd1i0
— B/R Wrestling (@BRWrestling) 2022年12月12日
その中で今回の相手ダービーが笑ってしまう程のやられっぷりを見せる。全盛期の鋭さはなく、上手さでカバーしている今のジョーだが、ダービーの被虐とハードバンプにより、ジョーのドミネイトが何倍にも魅力的に映っていく。ジョーも試合が進むにつれてイケイケモード。
ただ、ドミネイトされるだけでなく、勝ちが見える所まで持っていけるのもダービーの魅力。限られた反撃シーンでもあわやというシーンを作った上で、コフィンドロップキャッチ式コキーナ・クラッチとこれしかない最高の形でフィニッシュ。両者の特性を存分に活かし切った激戦。WWE時代と合わせても近年のジョーの試合では、ベストといっても良いレベル。
好勝負。
評価:****
AEW世界タッグ王座戦
ジ・アクレイムド(c)(マックス・キャスター&アンソニー・ボーウェンス)(w/”ダディ・アス”ビリー・ガン)対FTR(ダックス・ハーウッド&キャッシュ・ウィーラー)
人気も実力も兼ね揃えたトップフェイスタッグ同士の激突。アクレイムドがフェイスらしくオーソドックスなレスリングから基本的な技で攻め、勢いそのままにFTRを追い込むも、シャープ・シューターを狙うも逆に切り返されたFTRが、ブレットを馬鹿にするなら、遊びはこれまでとあっという間に支配し返す。激しく攻勢に出るにも、その行為に意味を与えている細かさが実に巧妙。
人気者アクレイムドに対し、圧倒的な強さ上手さは示すものの、ヒールには映りたくない。その絶妙なラインを進んでいく試合構築はまさに匠の技。
アクレイムドも小悪党らしさを極力出さず、若さ溢れるアグレッシブな攻撃で反撃と、観客のリアクション次第ではどう転んでもおかしくないマッチメイクの中、観客の気持ちを掌で転がしコントロール。
フェイス、ヒールに分かれることなく、ニュートラルでもなく、どちらともフェイスのままで、タッグの面白さを最大限詰め込んだ高品質の試合を作り出す。今のこの2チームにしか出来ない高等技術。
FTRが素晴らしいのは言うまでもないが、アクレイムドが人気や勢いだけではなく、内容でしっかりとFTRに付いていったのは特に賞賛すべき内容。全編通して楽しくも美しいタッグマッチとなりました。
文句無しに好勝負。
評価:****1/4
全体評価:8
AEW Dark #173 12/6/2022
トレント・バレッタ(w/チャック・テイラー)対アンソニー・ヘンリー
Dark史上トップクラスの熱戦は、観客席にフルスピードで叩き込む程のバチバチ感。相手にしていないバレッタをヘンリーがあの手この手で焚き付けていく展開。バレッタもこの手のタフマッチは大好物。久しぶりに彼の持ち味が出る様な肉弾戦。ヘンリーの団体内における株が上がっていると思いたいハードヒッティングマッチ。
中々良い試合。
評価:***1/2