世界のプロレス探検隊

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GCW Review 2022 ジョーイ・ジャネラ対ニック・ウェイン/"超高速ルチャリブレ!"アルカンヘル・ディヴィーノ対ウルティモ・マルディート他

GCW In Liverpool 9/16/2022

 

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ジョーイ・ジャネラ対ニック・ウェイン

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 DEFY Wrestlingで素晴らしい試合を残した両者。現在17歳の神童ウェインを見出した1人ジョーイが、この試合でもウェインのしなやかな動き、攻守に渡り天才的なセンス溢れる反応を引き出していく。

 ジョーイのドア破壊を含むハードコア殺法にも、ウェインはバルコニーダイブで応戦。ジョーイは若手の良さを引き出す試合が大好きだが、神童ウェインはジョーイのリードを軽々と超えていきそうなポテンシャルを持っている。

 既に世界中で活躍し始めているとはいえ、日本でもGCWを飛び越えてもっと大きなステージに立つ事は確約されている逸材。個人的には来年のどこかのジュニアのリーグ戦に選ばれても何らおかしくないと思っている。

 ウェインの立体的な攻撃とジョーイの手荒いラフ攻撃が良い相乗効果をもたらし、見事に持ち味が合わさった熱戦でした。
 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

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デスマッチ
アレックス・コロン対ドリュー・パーカー

 

 正真正銘のデスマッチプリンスとなり英国に凱旋したドリューに大歓声が飛ぶ。英国圏から出た真のデスマッチエース、チャンピオンに対して大歓迎ムード。

 カードもGCWはおろかデスマッチ界でもトップクラスのものだけあり、デスマッチウエポン自体は蛍光灯のみだが、軽量級らしい軽快な攻防から蛍光灯で額を抉る攻撃やドリューの十八番であるダーツ攻撃と的確な攻撃を繰り出す。

 中盤は省略気味で大技攻勢となった後半へ。互いの得意技with蛍光灯で畳み掛け、ラダーも投入で一気にスパート。アメリカでの昨年の一戦を考えるとコンパクトバージョンではあるものの、メインに相応しい安定した内容でした。
 中々良い試合。
評価:***1/2

全体評価:7

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GCW Shooting Star 9/23/2022
アルカンヘル・ディヴィーノ対ウルティモ・マルディート

 メキシコでは組んだり戦ったりの両者。3年前に一躍ブレイクしたディヴィーノだが、AAAまでには上り詰めるものの、メキシコ国内のみの参戦で、少しずつ試合数が減っていたが、GCW参戦で躍起になったかかつてのキレキレな高速ロープワーク、高速コルバタに高難易度ハイフライングを連発し一気に観客を熱狂の渦に引き込む。

 対するマルディートは必然的に黒子の立ち位置になるが、受け手としてディヴィーノの超絶ムーブを引き出す動きをしており、攻撃のシーンでも的確なカウンター、強烈なエプロンへの投げや椅子攻撃などで応戦。

 ディヴィーノが全て持っていくとはいえ、RVDにおけるジェリー・リン、AJスタイルズにおけるクリストファー・ダニエルズの役割は果たしていた。この7分間だけで今大会を買う価値がある好勝負。
評価:****

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GCW The Art Of War 2022 9/3/2022

 

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DDTエクストリーム王座戦-ラダー・マッチ
ジョーイ・ジャネラ(c)対コール・ラドリック対トニー・デッペン対グリンゴ・ロコ対シェイン・マーサー対”スピードボール”マイク・ベイリー対ドラゴ・キッド対ダンテ・レオン

 

 


 この大会名物の多人数無秩序ラダー戦。狂ったスポット連発だが、ドラゴ・キッドが危ない形で落ちるなどミスムーブや流石にそれはというムーブも多く、ベイリーやジョーイを使った割にまとまり切らず。スポットは飛び切りのものもあるとはいえ、流石に単発すぎた。

 平均より上。
評価:***

 

GCW世界タッグ王座戦-ウォー・ゲームスマッチ
ブリスコ・ブラザーズ(c)(ジェイ&マーク・ブリスコ)対BUSSY(EFFY&アリー・キャッチ)対セカンド・ギア・クルー(マンス・ワーナー&マシュー・ジャスティス)対ロス・マジソス(シクロペ&ミエド・エクストレモ)対メガ・バスターズ(アレックス・コロン&ジョン・ウェイン・マードック)

 

 2リングを使用した金網デスマッチではあるものの、ウォー・ゲームスかと言われると否。エリミネーションルールの勝ち残りなので、ケージ・オブ・デス(サドンデス)という方がしっくり来るでしょう。試合は最初から最後まで乱戦模様。

 ブリスコズはハードコア師範代レベルの強者だが、無秩序デスマッチに付き合う様なレベルの選手では無いので、贅沢な使い方ではある。ネームバリューも実力もある選手ばかりだが、全員ワン・オブ・ゼムになっているのは惜しい。

 蛍光灯や椅子攻撃が標準攻撃なので過激度は高く、ジャスティスのスカフォードからの落下2発、アリーの心中落下など高さを使いつつ、後は蛍光灯乱舞という展開。ストーリーが敷けないならド派手に振り切ろうというのは正解と言えば正解で、流血量も多く壮絶な試合にはなっている。

 テンポ良く脱落していき、ラスト2組でも高所落下&蛍光灯&ガラスのコンビネーションで上手くまとめていた。ウォー・ゲームス特有のストーリー性溢れるデスマッチを期待しなければ、豪華メンバーによる良いスポットフェストと思えるでしょう。

 まあまあ良い試合。
評価:***1/2