WWE Friday Night SmackDown #1197 7/29/2022
WWE王座&WWEユニバーサル王座#1コンテンダー・マッチ-グッド・オールド・ファッションド・ドニ―ブルックマッチ
ドリュー・マッキンタイア対シェイマス
終わりなきライバル兼大親友対決は、パブでの乱闘を思わせるハードコア戦。25分、複数回のCMブレイクも入る程のロングマッチ。サマースラムで出来ない分ここでしっかりやろう、ある意味サマースラムの一部となっている激闘。
ビッグマン同士の武骨な乱闘がベースとなり、凶器がなくとも良い試合を作れる実力実績がある両者だけあり、前半の乱戦模様から見せ場を作り続け、シレイリや樽といったリングサイドの各種トラップや椅子等の凶器群を織り交ぜながら、ホランドやブッチを効果的に介入させるシェイマス。絶体絶命の大ピンチが続くも、ギリギリの所で踏みとどまるマッキンタイア。最強のレインズやレスナーを倒す存在となるべく立ち位置を最強の挑戦者に再設定する為の戦いだが、単なるプロモだけではなく、この激闘を見せた上で再設定するのが絶妙。
ギミックの乗りこなし方の上手さがありつつも、ビッグマン、ハードヒッター同士のゴツゴツしたタフマッチというこのカードの最大の魅力も発揮されている大激戦。まさにPPV級の一戦でした。
文句無しに好勝負。
評価:＊＊＊＊1/4
WWE Monday Night RAW #1523 8/1/2022
WWE US王座#1コンテンダー戦予選-トリプル・スレットマッチ
AJスタイルズ対ザ・ミズ対ムスタファ・アリ
AJ対ミズの因縁を引っ張りながらも、本丸はAJ対アリを見せる事。その期待に応え、軽快かつダイナミックな攻防を見せ、存在感を示す。
ミズもヒールワークに加え攻防面でも良い働きを見せ、主役も脇役も道化もシリアスヒールも全てこなせるオールラウンダーの実力を発揮。3ウェイムーブも多数あり、フィニッシュはまさにイノベーティブ。HHH体制による変化を植え付ける熱戦でした。
好勝負に届かない良試合。
評価:＊＊＊3/4
WWE Monday Night RAW #1524 8/8/2022
WWE US王座戦
ボビー・ラシュリー(c)対チャンパ(w/ザ・ミズ)
チャンパは、ハーリーレイスオマージュのコスチュームで登場。ビンス体制ならそもそもタイトルマッチなど組まれなかっただろう。単なるミズのボディーガード位だったのが王座挑戦で最強ラシュリーに肉薄するポジションを与えられたのは喜ばしい事。元NXT王者で、HHH体制の申し子の1人が、あの手この手でラシュリーに食い下がる展開。
一方ではラシュリーの強さ、格をしっかり守る工夫も施しているのが信頼出来る点。ミズとAJの介入にチープショットとチャンパの必殺フルコースであわやというシーンを多く作り、オハイオ州クリーブランド開催でガルガーノ・エスケープを放つチャンパも確信犯的演出。それを振り切って強さを誇示したラシュリーも見事。
クリエイティブチームが改善して行っていることを示す熱戦。RAWの一戦に意味を持たせている事の素晴らしさを噛み締める。
好勝負に届かない良試合。
評価:＊＊＊3/4
ノーDQマッチ
AJスタイルズ対ザ・ミズ
ラシュリー対チャンパの流れを継いで急遽決まった一戦。オハイオが地元のミズをメインに立たせる演出は憎く、それを放送内で前振りをしてからサプライズ的に試合を決定する。臨機応変ではなく事前にしっかり決まっていないと出来ない演出なので、クリエイティブチームがちゃんと話し合いが持たれている事の証明だろう。
更に選手に以前よりもかなり多くアイデアの自由を持たせている事は、AJが竹刀を使うシーンで、サンドマンの必殺技ホワイト・ロシアン・レッグスイープ（竹刀を使った河津掛け）を使う閃きも中々なかったかもしれない。AJとミズというベテラン対決なので、そもそもガチガチの指示がなくても容易に試合は作れる。
放送終了後のダークマッチの様な楽しい内容で、チャンパ再登場からのテーブル葬、椅子攻撃にニアフォールと一定の熱戦模様を演出した後、スタイルズ・クラッシュ一閃。フェナノメール・フォーアームではなく、スタイルズ・クラッシュによるクリーンピンなのも細かい所だが良い締まり方。
特別な試合ではないが、確実に観る者を満足にさせる試合。
平均的良試合。
評価:＊＊＊1/4
全体評価:7
