WWE SummerSlam 2022 7/30/2022
WWE RAW女子王座戦
ビアンカ・ブレアー(c)対ベッキー・リンチ
グラウンドの攻防から入り、ベッキーがいつも以上にテクニックを披露出来る試合展開になっているのはハンター政権の変化だろうか。ただ温まってないスタジアムを温めるにはテクニックだけでは不十分。
地元ナッシュビル出身ビアンカは、フリップ系の動きを多めにしたり、ラフを交え、バリケードや場外での攻防でハードな面を追加。ノーDQ戦とメインのラストマン戦を控えていて、ハードコアが出来ない中で、出来る範囲で激しさを生み出していたのは賢明。
終盤はビアンカによるカウンター、ベッキーのマンハンドルスラムなど豪快なカウンターでボリュームアップ。男子以上のクオリティで、スタジアムを確実に温め、大会を軌道に乗せたメインイベント級の内容でした。好勝負。
評価:****
試合後、欠場していたベイリーが、今年4月にリリースされていたダコタ・カイと退団の噂が浮上していた紫雷イオ改めイヨ・スカイ(Iyo Sky)を引き連れ復帰。ビアンカにはベッキーが付き、新たな抗争の始まりを告げた。HHH政権の一発目としては最高過ぎるサプライズでした。
I’m back
— IYO SKY (@shirai_io) 2022年7月31日
I’m here
I’m…
I Y O S K Y #SummerSlam pic.twitter.com/TZm5Upu1wu
i sleep but dakota kai forever the best thank you triple h#SummerSlam pic.twitter.com/m7PpWLx6rT
— Chairhausen (@TopSuperKicker) 2022年7月31日
io shirai's return! pic.twitter.com/haJBaNCpv6
— sai (@meteoras) 2022年7月31日
ザ・ミズ(w/マリース&チャンパ)対ローガン・ポール
バッド・バニーのデビュー戦も務め上げているミズなので、セレブリティマッチはお手の物。メガYoutuberローガンは、ベビーフェイスとして活躍する為に契約したのだが、明らかにナチュラルヒール属性マックス。 そこは名人ミズが上手く調整し、ローガンの身体能力を活かす試合展開にしたのは正解。
余計なエッセンスを入れなかったのは潔く、一方ではエンタメ性山盛り、チャンパやマリース、AJの介入に豪快な実況席破壊と求められる内容は全てやり遂げた一戦。オープニングの熱を持続させたまま次に繋いだのは好評価。
中々良い試合。
評価:***1/2
WWE王座&WWEユニバーサル王座戦-ラストマン・スタンディングマッチ
ローマン・レインズ(c)(w/ポール・ヘイマン)対ブロック・レスナー
オープニング、ローガン対ミズの後は、ビンス政権下で行ってきたストーリーの残務処理的な内容が多く、エッジの復帰、ロンダのヒールターンと進展こそあったが、内容は壊滅的。その中で締めを任されたのは終わりなき抗争レインズとレスナーのラストマン戦。
ショベルカーに乗って登場したレスナー、ヘイマンのお株を奪うアナウンスもあるなどやりたい放題。対するレインズとヘイマンのひりついた表情も見事。
試合はスタートから乱戦模様。レインズのヒールワーク対レスナーのスープレックスシティといつも通りではあるが、そこに場外戦にテーブルとハードコア要素が含まれているので、マンネリ感はなし。ラストマン戦らしいダウンカウントのシーンを入れながら、両者共に身体を張っていく。レスナーが劣勢の中しっかり身体を張る試合は中々見た事がない。
リングに戻ればレインズの必殺技フルコースを耐え、ギロチンチョークの攻防を経た後は、エンタメ路線にフルスロットル。ショベルカーでリングをめくり上げるアティチュードエラさながらの超絶展開を皮切りに、ヘイマンへの実況席へのF5、ウーソズ介入、セオリーのMITBキャッシュイン未遂にくどい程のレスナーがカウント9で立ち上がるシーンとこれならレスナーもビンスがいなくてドタキャンしたり会場から帰ったりする事もない超特別待遇。
スタジアム級の会場かつサマスラでこのカードの最終決戦ならばこれくらいぶっ飛んだ内容でないと締まらない。その一方でハードコア戦のハードな面、ラストマン戦の細かな構築も含んでおり、大味でありながらも隙のない内容でもありました。
文句無しに好勝負。
評価:****1/4
全体評価:9