世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

VXS Better Off Dying Review ジョーイ・ジャネラ対マイケル・ジャクソン? / アーレス対ドリュー・パーカー

VXS(Violence X Suffering) Better Off Dying 5/26/2022

 

www.fite.tv


ノーDQマッチ
ジョーイ・ジャネラ対サンタナ・ジャクソン

youtu.be


 数年前に話題となったマイケル・ジャクソンのモノマネレスラー今引っ張ってくるセンスがジョーイだが、そのサンタナが最大限活きる構築が出来るのもジョーイ。MJムーブ満載なのはもちろんだが、ファンマッチを突き抜けて、骨が軋む様なハードコアマッチでもあり、ショッピングモールという環境を活かした工夫も見逃せない。

 

 

 サンタナは、狼の被り物を被って、場内にはスリラーが流れて、まさにスリラーアップ。スリラー式ピープルズ・エルボーに、ロープ渡り式カナディアン・デストロイヤー、更には2回から赤ちゃんの人形を落とすというMJオマージュの小ネタまでフルコース。

 

 AEWでは批判が出る様な猛攻を受け切り、持ちネタも全てやり切りとMJモノマネレスラー・サンタナで出来ることは全て出し尽くした最高傑作。これぞ鬼才ジョーイ・ジャネラの真骨頂。この試合はジョーイにしか出来ない。オンリーワンの好勝負でした。
評価:****

 

ノーDQマッチ
サイコ・クラウン対ジミー・ロイド
 AAAのトップエストレージャがショッピングモールで試合をする珍しい光景だが、それはそれでサイコはノリノリ。軽快な攻防が出来て、ラフにも対応可能な2人だけあり、手もある程度合っていた。強烈な椅子攻撃に最後は蛍光灯と軽めのデスマッチながら楽しめる要素は揃っていた。平均より上。
評価:***

 

ルチャ・エクストレマ
アーレス対ドリュー・パーカー

 大日本を離脱しフリーとなったドリュー。あの細かったドリューがここまでの肉体を持ち、当たり前のようにメインイベントを張る事が本当に誇らしい。対するアーレスもAAAやMLWを中心に活躍する実力者。ZONA 23でもデスマッチをしていた様にタフマッチも得意。蛍光灯だけでなくドリューの十八番であるダーツ攻撃も自分のものにしてしまう。軽量級同士で色々な攻防を織り交ぜなから、最後は蛍光灯で締める形。

 

 ある程度やりたい事が共有出来ている様な試合運びで安定感がある。蛍光灯を叩きつけて終わりではなく、蛍光灯を叩きつけてから連続攻撃を叩き込むアーレスのオリジナリティも見事。流石AAAのレギュラー。

 順調に進んでいた試合だったが、終盤アーレスの蛍光灯攻撃により、ドリューが顔、目の当たりを深くカットした様なアクシデント。それ自体で臆する事なく強烈な攻防の数々を続けたが、蛍光灯大束貫通式ニー・ストライクを放ったドリューが太腿の付近が抉れる様な怪我をしてしまい、レフェリーストップでノーコンテスト。残念な結末ではあるが、止めて正解な傷口であり、それで価値が落ちる様な試合内容ではない。実力者同士の見事なデスマッチ。立派にメインを務め上げました。

 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

全体評価:8