世界のプロレス探検隊

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GCW Review 2022 "ジミー・レイヴ追悼試合"アレックス・シェリー対ジョーダン・オリヴァー/AKIRA対フッドフット他

GCW Find You Again 4/29/2022

 

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アレックス・シェリー対ジョーダン・オリヴァー

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 テーマもない何て事ないカードだが、隠されたキーワードは、ジミー・レイヴ。シェリーの友人兼元ステーブルメイトであり、オリヴァーのトレーナーでもあったレイヴに捧げる試合とあって、オリヴァーがいつになくシリアス。荒さを削り過ぎてキャラクターが消えてはいるものの、その意気込みを買ったシェリーのリードに乗り、体格を活かした豪快な攻撃を軸に、実力者シェリーと心地良く熱い一進一退の攻防を繰り出す。

 特段シェリートリビュートらしい内容ではないものの、その熱量は本物。ニアフォールからあわやギブアップのシーンまで重厚なまま駆け抜け、印象に深く残る激闘を生み出しました。好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

GCW In Too Deep 4/30/2022

ジョーイ・ジャネラ対”スピードボール”マイク・ベイリー

 タフで厳しい投げ連発の東海岸インディらしさ満載の熱戦で、好きな人はとことん好きな内容だが、荒々し過ぎて危なかっしい点も多くあり、蛇足となっているシーンも多い。ベイリーがタフだから合わせているが、自分がスコット・ダモールなら首を折りに来ているジョーイを観れば、貸し出すのを渋りたくなるレベル。

 当事者は何てことなくても、周りはやり過ぎだと思っても不思議ではなく、それがAEWでのエディ・キングストンを負傷させ、干されたという噂が出た要因でもあるだろう。マーチャンダイス・テーブルを貫通したダブルニー等は圧巻の名シーンとなり、熱量も物量も凄まじかったが、ダメージ無視も同様にあり、悪い意味で振り切ってしまっていた。

 AEW離脱の鬱憤を晴らす様な試合だが、ベイリー相手からも少し洗練出来たはず。 

 中々良い試合。
評価:***1/2

 

デスマッチ-TOS7予選
AKIRA対”フッドフット”モー・アトラス
 Tシャツ着用にショートタイツではないフッドフットは、魅力半減だが、毎回皮膚という皮膚から血を流す様な流血具合では身が持たないので、これを機に流血以外の武器を探したい。

 今回はAKIRAの試合構築の上手さが際立った試合となり、凶器攻撃と通常の攻防とのミックス、場外を含め会場を広く使う工夫に、ガセットプレートやウィードワッカーと使い方が限定される凶器も、足技を活用することで新鮮に見せていたのは印象的。

 最近のプッシュ度合いならフッドフットだが、この働きぶりならAKIRAに勝たせて上げたかった。AKIRAのステージが一つ上がった瞬間。これならすぐにでも日本に送り込んで、スターに出来る。中々良い試合。
評価:***1/2

 

GCWウルトラヴァイオレント王座戦-デスマッチ
ジョン・ウェイン・マードック(c)対コール・ラドリック

 デスマッチ部門に進出したラドリックの猛攻を、懐深く受け止め続ける王者マードック。侵略者なのに団体のベテランの様な役割を押し付けられる無茶苦茶加減で、健闘したラドリックに自身のTOSの出場権を譲り渡すという侵略者ヒールとは思えない行動も謎。

 マードックなので若手育成とメインを安定的に締める役割を遂行出来ているが、仕事ぶん投げ過ぎにも限度はある。団体を守るべきエースのコロンが自由に海外遠征をして、侵略者ヒールのマードックが団体の屋台骨を守る。

 躍進を狙うラドリックの奮闘も含め良い試合には違いないが、団体が余りにも迷走し過ぎていて、CZWに近づいているのは恐怖すら覚える。中々良い試合。
評価:***1/2

 

全体評価:7

 

 

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GCW Life Goes On 5/1/2022
デスマッチ-TOS7予選
マット・トレモント対ブランドン・カーク
 H2Oのボスとコーチの対決。ブランドンは上手くて人気も付いてきた実力者だが、ICWならまだしもほぼ出ていないGCWでメイン抜擢は適当過ぎる。セミのジョーイ対マーシャも印象に残る良い試合とは言えない出来だった為、やむを得ない部分があるとはいえ、やっつけすぎる。

 蛍光灯を大量に消費し、流血も一定量あり、火炎攻撃という特別な凶器も繰り出していたが、この2人ならこれ位は出来ますよという内容ではある。平均的良試合。
評価:***1/4