世界のプロレス探検隊

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STARDOM NAGOYA SUPREME FIGHT 2022 Review 岩谷麻優対ジュリア/朱里対MIRAI他

STARDOM hoyu professional presents 創立11周年記念 NAGOYA SUPREME FIGHT 2022 ~名古屋どえりゃ~!スターダム~』 1/29/2022

 

ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合
FWC(c)(葉月対コグマ)対Donna del Mondo(舞華&ひめか)
 パートナーのコグマを立てていても、葉月のキレが他を寄せ付けないレベルで目を引く。ギアをオンに入れた時の一つ一つの動きは群を抜いており、対戦相手もパワーのあるひめかや舞華ということで、より一層際立っていた。アンダーカードということでフィニッシュも控えめだったが、スピードに乗った攻防は見応えあり、メインの位置なら好勝負位は簡単にいける可能性は備えていた。中々良い試合。
評価:***1/2

 

#1コンテンダーマッチ(ワールド・オブ・スターダム王座)
岩谷麻優対ジュリア
 元々は3ウェイだったが、中野たむの欠場によりシングルマッチに変更。この試合の特筆すべきところは、この試合はこのシーンと言う様なものはないものの、過激な攻防に頼らなくても、数々の攻防と部位破壊をベースに、全てにおいてハイレベルな30分試合を作り上げた事。

 侵略者要素がなくなったジュリアも傘攻撃以外はほぼ正攻法で岩谷相手に試合をリードし切ったのは見事。割合を増やした終盤の場外戦からの残り10分間は、更に攻防の熱量に磨きがかかっており、序盤で種蒔きをした腕攻めの回収も上手く行えており、クライマックスのクオリティアップの要因となっていた。好勝負。
評価:****

 

ワールド・オブ・スターダム選手権試合
朱里(c)対MIRAI
 アンダーカードだった選手が、いきなりビッグマッチのメイン抜擢させてくれるのであれば、当然評価してくれる団体に行きたくなる。その様なサプライズ的抜擢となったこのカード。MIRAIも格闘スタイルと肉弾戦を持ち味とし、才能は示しているとはいえ、この試合は実質チャレンジマッチ。世界最高の位置を手にした今の朱里であれば、この若手相手でも何とかするに決まってるという絶対的な信頼があるからこそ実現した試合。

 MIRAIのパワフルさを示しつつ、打撃や関節技の攻防をロングマッチ仕様に上手く散らしながら、必殺の打撃でねじ伏せていく展開。ドミネイトを多くする事はいくらでも出来たはずだが、MIRAIの可能性をアピールする方に注力。今の朱里にだからこそこのクオリティに仕上がったとも取れる一方で、まだまだ余裕も余裕といった内容。

 MIRAIも部分的には才能を示したものの、まだ色が付いていない段階なので、これからでしょう。ただスターダムのよりタフな死力を尽くすスタイルの方が合うのは事実なので、DDMで上手く羽ばたいて欲しいところ。好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

全体評価:8.5