世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

USインディ試合集 ACH対ACマック/マーシャ・スラモヴィッチ対ケビン・クー他

OWA(Ohio Wrestling Alliance) Good Trouble Volume 3 2/20/2022

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ACH対ACマック
ACHはKanye Westの『Jesus Walks』で登場。
インディで自己研磨を続けているACH、IWTV世界王者となったマックの黒人対決。無理に陽気を演じる事はなくなぅたACH。だが己の実力で今一度スポットを勝ち取っているのは賞賛に値する。今ホットな若手の1人マックの軽快な面を引き出しながら、厳しく押さえつける所は押さえて、メリハリを効かせた試合内容に仕上がっている。ACHが打ち出す何者にも媚びず己を磨くストロングなスタイルと、周りを巻き込み扇動し自身も上げていくスタイルのマック。黒人選手でありながら全くスタイルも持ち味も違う両者だが、ちゃんと噛み合っていて、まるでジャズのセッションをしているかの様に、心地良いリズムを生み出していたのは興味深い。今のこの2人は、シーンを引っ張っている2人なので要チェック。軽快さと激しさ、陰と陽が上手く混じり合った熱戦でした。好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

Timebomb Pro Wrestling Here To Stay 2/24/2022

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ケビン・クー対マーシャ・スラモヴィッチ
手に汗握るグラウンド、堅い打撃の数々。インタージェンダーだが性別を超越した肉弾戦。好調をキープしている両者というだけでなく、シュートスタイルに精通していて、それを昇華できるエンターテインな面も十分に持ち合わせている為、激しさが試合通して続く中でも、嫌な尖りがなくスマート。その為激しさが印象的だが、熱気がそのまま違和感なく頭にスッと入っていく。何回でも観たいと思わせる試合でした。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

BLP(Black Label Pro) Threat Level Noon 10/11/2020
レイラ・ハーシュ対ジョシュ・アレキサンダー
 激しい体格差はなんのその、レイラがこれでもかと攻め立てる展開。想像以上に攻めるので、流石にやり過ぎと思いたくなるけれども、ジョシュならば無理がある展開でも何とかしてくれる安定感があり、尚且つレイラの素養を引き出してくれる。対女子選手の相手も経験があるので、お手の物。

 レイラが跳び技に、関節技に激しい打撃で追い込むと、ジョシュはお返しと強烈なツームストーン。レイラの健闘を褒め称える様な容赦なき一撃で豪快にフィニッシュ。短時間ではあるものの、想像以上の激戦でした。中々良い試合。
評価:***1/2

 

PWF(Premier Wrestling Federation) Set Phasers To Funk, Fuh Real 2/26/2022

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ジグソー対アヴェリー・グッド
 Eric B. & Rakim『 Don't Sweat The Technique』で登場のジグソー。

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 パートタイマーとしても長くなり、あの細かったジグソーのお腹に肉が乗っているのを見ると自分も歳を取ったと感じるけれども、動き自体は錆びておらず、投げ技も多めにするなど今の体格、状態に合った試合運びを選んでるのはクレバー。

 AVGPWの引退ロードという事で組まれた対決ではあるけれども、元CHIKARAの先輩ジグソーを立てる形を選ぶ心遣いも微笑ましい。AVGPWが徹底的に嫌らしいヴィランを演じ、ねちっこいレスリングで封じにかかり、跳ね除けたジグソーは力の籠った投げ技と往年の軽快な攻撃で反撃。CHIKARAがもうないのは残念だが、それでもCHIKARAの思い出はまだ消えない、消させないという気概を強く感じた熱戦。中々良い試合。
評価:***1/2