NWA Crockett Cup 2022 Night 2 3/20/2022
Crockett Cup 2022決勝戦
ブリスコ・ブラザーズ(ジェイ&マーク・ブリスコ)対ザ・コモンウェルス・コネクション(ダグ・ウィリアムス&ハリー・スミス)
ベテラン同士の決勝戦。タッグとしての実績は歴然としたものだが、レスラーとしての実績に関しては匹敵するものもあるダグとスミスが、的確にコントロールする展開が続き、ゲストのブリスコズが合わせていく形。
最先端の様なものは無いけども、特に引退から引退撤回を経て、またUSに乗り込んできたダグがベテランの味を見せ、試合を軌道に乗せていたのが印象的。終盤は、4人入り乱れる形で進め、ダグ&スミスも健闘し、勝ちを見せる所まではいったものの、結局はブリスコズの横綱相撲。
ダグとスミス、両方とも玄人好みな試合展開を選びがちの選手だが、決勝戦らしくわかりやすく盛り上げる、振り切った魅せ方をしていたのも功を奏していた。中々良い試合。
評価:***1/2
NWA世界ヘビー級王座戦(SPレフェリー:ジェフ・ジャレット)
マット・カルドナ(c)対ニック・オールディス
The impartial referee is here! @realjeffjarrett#CrockettCup pic.twitter.com/R7EAwjPz4y
— FITE (@FiteTV) 2022年3月21日
He's Alwayz Ready but will he keep the @nwa strap tonight?#CrockettCup pic.twitter.com/4gI7Ci1rrC
— FITE (@FiteTV) 2022年3月21日
カルドナは、リック・フレアーオマージュのローブ着用で登場。SPレフェリーのJJを含め、NWA王座経験者揃い、しかもよりによってJJということで、この中で誰よりも胡散臭さを醸し出せる過去もある。その期待通りにコテコテのアメリカンプロレスで魅了してくれる。
カルドナの古典的なヒールファイト、オールディスの古典的なベビーフェイスの戦いぶり、JJを絡めた古典的なSPレフェリーを用意した試合展開と意図的にクラシカルな試合に持って行き、TVプロレスも含め、様々な経験をしてきた強者達がこれぞNWAということを体現した熱戦。
派手な攻防や過激技が無くても、場外戦でスケールアップさせ、ジャレットウォークまで交えたカルドナの徹底した煽り、4の字固めを巡る攻防で心奪われる。
助演もPPVのメインとあり豪華。カルドナ軍団、オールディス陣営の助っ人であるダグとスミス、カルドナの妻チェルシーに、オールディスの妻ミッキーと、この週のインパクトのTVテーピングで決裂したばかりで、今週の放送で関係が悪化するミッキーとチェルシーの出来立てホヤホヤの遺恨まで持ち出すスペシャルバージョン。
そして最後を締め括るは、待ってましたのダスティ・フィニッシュ。今もなおNWAを追っかけるマニアに捧げる見事な演出。コーディ、WWEに戻っても俺たちがNWAという看板は語り継いでいくから、安心しろよと言わんばかり。コーディの友人カルドナ、コーディのライバルとして凌ぎを削ったオールディス、そしてレジェンド・JJの彼らがこの内容を行えば文句無し。
WCWやTNAの様な悪い部分だけを抽出したものではなく、洗練されているのも大きなポイント。アメリカンプロレスの教科書の様な試合を堪能出来る好勝負。
評価:****
全体評価:7.5+