WWE Royal Rumble 2022 1/29/2022
まず大会テーマ曲であるアメリカの有名ラッパー Logic 『Ballin』が非常に格好良い。プロレス＝メタルやロックのイメージが強いが、すっかりポップスやラップのものに。
WWEユニバーサル王座戦
ローマン・レインズ(c)対セス・”フリーキン”・ローリンズ
youtu.be ジョン・モクスリー復帰記念試合と言わんばかりに、セスはシールドのテーマとコスチュームで登場。技セットもシールド時代を意識したもので、実況席破壊まであっという間に持っていく。いきなりスリングブレイドから入り、ほぼワンサイドでストンプまで決める性急な流れだが、耐えたレインズも力技で優勢に持っていく。
得意技必殺技のみで一進一退の攻防を作り出すWWEにしか出来ないブルドーザー芸を繰り出したが、奇を衒った試合構成同様DQフィニッシュ。やり切ったこのカードではあるが、オープニングという位置もあり、また、WMというよりは次に控えるサウジ大会への種まきだったということでしょう。平均的良試合。
評価:＊＊＊1/4
ウィメンズ・ロイヤル・ランブルマッチ
コストカットで現役バリバリのレスラーを数多く切り、パートタイマーをその分呼び出したので、確かにネームバリューはあり、楽しめる内容ではあるけれども、昨年のビアンカ対リアの様な特に未来を感じさせるものもなく、シャーロットが望む様にスポットライトを浴びせて、WMの為にロンダを勝たせたそれに尽きる内容。
サーシャのセーラームーンコスチュームとミッキーがインパクトノックアウツ王座のベルトとインパクトのテーマで登場した事がハイライト。
1番大回し出来るサーシャが呆気なく脱落し、ビアンカも思ったより存在感を出せず。モーガンとローガンのライオットスクワッド再結集、ロンダとシェイナの再会、ミッキー対リタ、ミッキー対マクール、ブライアン・ダニエルソン夫人ブリーを擁するベラツインズのタッグ力、ニッキーがブリーを裏切った時の仕返しと長く観ていたファンにとっては嬉しいシーンが多い為、男子よりは見応えはあったが、単発ばかりで線にはならず。
ナオミ対ソーニャからの悪の裏方ストーリーやリア対ニッキーの抗争など入れる必要があるものは入れていて、それらも悪くはなかったが、WWEはそこまで毎週観るものではなくなっているので、リアクションは薄かったのが悔やまれる。MVPは、RTCのテーマで登場した60歳となっても元気なアイボリー姐御でした。平均的良試合。
評価:＊＊＊1/4
WWE王座戦
ブロック・レスナー(c)(w/ポール・ヘイマン)対ボビー・ラシュリー(w/MVP)
WWE産スーパーアスリートモンスター対決。紆余曲折あり遂に実現したが、もう怪物的なものは、無理に作ったレベルしかなく、雰囲気だけドリームマッチ感を作るのみ。結果的にCOVIDで流れてしまったレインズ、ヘイマン、レスナーの抗争を再燃させる為の試合だったのだが、この2人の対決でダイナミズムを生み出すには、歳を取りすぎた。それに尽きる内容。平均レベル。
評価:＊＊＊
メンズ・ロイヤル・ランブルマッチ
ハイライトは、AJスタイルズとボビー・ルードのマッチアップでTNAチャントが起きたところ。(この試合のライターの中に、TNAオリジナルのアビスが連ねている事も感慨深い。)
MVPは、この中でレスナー以上に世界的スーパースターなバッド・バニーの大立ち回り。技を決めるだけではなく、オーウェンスのスタナーやレスナーのF5まで受け切ったのは、素晴らしく、構成がそうなっているとはいえ、冗談抜きでMVPの働き。
後は、ホランドがパワフルな動きを印象付け、AJやセオリーがHBKやジェリコ辺りの回し役で貢献した位。終盤は時間の都合もあり、巻きが入っていて、個々の活躍度は少なめ。オーウェンス、マッキンタイア、リドル辺りは少し頑張ったが、最後はレスナーにブルドーザーさせるので、それでおしまい。
レスナーが出てくるしか上手くまとまらない仕組みになっていたのは、WWEの手抜き。ここで一工夫、一サプライズ入れるのがWWEだが、AEWの出現でサプライズ役になり得そうな人が皆獲得出来ないのが要因の一つだろう。
個々の才能は素晴らしいし、ライターも4人も付けていて、このレベルなので、やっぱりビンスとその取り巻きとニック・カーンが原因。まあサウジアラビアとWM頑張ればそれで良く、後はディズニーにどれだけ媚を売れるか。
レスリング力はおろか、エンタメ力の低下も顕著。プロレスファンのオアシスのNXTももう奪われ、後はレインズ辺りのスターパワーと札束で殴って貰うしかないむしろ有無を言わさない、理屈抜きの、世界最大のスポーツ・エンタテイメントを観させて欲しい。WMに向けて次のサウジで取り返して貰いましょう。
評価:＊＊3/4
