世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

WWE NXT2.0 Review 2021-2022 ロドリック・ストロング対ウォルター/トマッソ・チャンパ対ブロン・ブレイカー他

WWE NXT 2.0 #483 11/30/2021
ウォー・ゲームス・アドバンテージ・ラダー・マッチ
ケイ・リー・レイ対ダコタ・カイ

youtu.be 両者共に機動力があり、ハードバンプを得意とする選手。ラダーの使い方だけではなく、鉄階段や場外戦の織り交ぜ方も実に巧妙で、2.0とは思えない程洗練された試合を展開している。体格のハンデを技術で補って余りある様にしているのは流石の一言。

 フィニッシュにかけても弱くなりそうなところを、攻防を重ねる事でボリュームを出していた工夫も見事。Black and Gold期の様な充実度の高い一戦でした。

 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

ウォー・ゲームス・アドバンテージ・ラダー・マッチ
ブロン・ブレイカー対ジョニー・ガルガーノ

youtu.be 未完の大器ブレイカーの成長速度を上げるシリーズ第1弾。自らの価値は損なわない様にしながらも、ブレイカーの破壊力を引き出し続け、ラダー・マッチにも落とし込むガルガーノの巧みな試合運びを堪能出来る一戦。

 試合運び自体はガルガーノにほぼお任せではあったが、今は細部を気にする必要がなく、思う存分自らの才能を示していけば価値が上がるので、マッチメイクから満点であったが、ガルガーノの上手さにより、ブレイカーの素養がこれでもかと爆発している。

 Black and Gold期の象徴が倒されていく悲しさはあるものの、インディ上がりのベテランを生贄にしても、血筋を超える素養を持つブレイカーにベットしたくなる気持ちはわかる。むしろそれがWWEであると思い起こされる試合。好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

WWE NXT 2.0 #488 - New Year's Evil 2022 1/4/2022
WWE NXT王座戦
トマッソ・チャンパ(c)対ブロン・ブレイカー

youtu.be 未完の大器ブレイカーをゴールデンルーキーから2.0のエース及び一軍昇格筆頭と断定させる事が出来た試合。ガルガーノとは違う激しさを作り出す一方で、ガルガーノと同じ手厚いサポートで、ブレイカーの粗を隠し、素養を最大限引き出していく。チャンパの懐の深さを表した一戦。

 パワーに加えスピードも飛び技もある。血筋も由緒正しく、華がある。一軍への育成機関に先祖返りしたFCW2.0いやNXT2.0にはもってこいの存在と改めて認識させる程の存在感を放つブレイカー。

 ハードコア要素やチャンパの得意技必殺技フルコースでボリュームをかなり増した後、それらを耐え抜いたブレイカーが、父親リックの必殺技ブルドック、叔父スコットの必殺技、スタイナー・リクライナーと1人スタイナーズフルコースで反撃すれば、チャンパといえどもなす術なし。

 偉大なる先輩達を生贄にし、ブレイカーが改めてネクストレインズ最有力候補に名乗り出た一戦でした。想像を遥かに超える激戦。好勝負。
評価:****

 

WWE NXT 2.0 #489 1/11/2022
AJスタイルズ対グレイソン・ウォラー

youtu.be 2.0となってからプッシュを受け続けているマティ・ウォールバーグことウォラーがなんとAJとの試合を貰えるという特別待遇をゲット。NXTだけではなくRAWでもプロモを重ねているだけでも凄いことである。

 試合自体はチャレンジマッチテイストではあるものの、ウォラーも持ち前のヒール表現と豊かな体格を使い応戦。AJの受けの上手さもウォラーのパワフルさを引き出している。まだまだ技セットも確立はされておらず、もう少しNXTで鍛錬を積む必要はあるとはいえ、素養は存分に示していた。

 個人的には長らくWWE版MJFと思っているので、MJFを獲得する必要がなくなるほどに出世して、リリースされたオーストラリア勢の無念を晴らしてほしいところである。 

 中々良い試合。
評価:***1/2

youtu.be

 

WWE NXT 2.0 #490 1/18/2022
ロドリック・ストロング(w/マルコム・ビヴェンズ)対ウォルター

youtu.be この試合の後に改名することとなったウォルター改めギュンター。

 サッカーのブンデスリーガを見ている私にとっては、馴染みがある名前ではあるけれども、わざわざスタークをつけて、旧ナチスドイツを連想させるマイナスイメージをつけるなんて、裏方さんたち頼むよと思いたくなるチョンボだったが、改名しようともウォルターはウォルターなので、パワフルさは変わらず。ただ技や試合運びの制限がより厳しくなるので、どこまでウォルターが持ち味をキープ出来るかが今後の鍵。

 この試合では、ウォルターをオーバーさせる役目のロドリックが、ウォルターを超えるハードなチョップを炸裂させ、存在感を示す。この人もチョップ界では殿堂入りであったことを忘れていた。ウォルターの怪物らしさを打ち出す一方で、ロドリックのタフさをこれでもかと見せていたのも印象的。可能なラインギリギリで、怪物ウォルターを喰ったプロレスラー、ロドリック・ストロングの意地を見た試合。

 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4