世界のプロレス探検隊

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VOW Lord of Anarchy 2021 Review サディーカ対シェイン・マーサー/JJエスコバー対ニール・ダイヤモンド・カッター他

VOW(Vicious Outcast Wrestling) Lord of Anarchy 2021 10/16/2021

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1回戦-スウィンギング・フォー・ザ・フェンシーズ・デスマッチ
ディスファンクション対バン・サリバン
 かなりベテランとなったディスだが、短時間ならまだまだやれる。得意のスーパーキックのキレも良く、受けっぷりの良いサリバンと蛍光灯の力を借りながらも、健在をアピール。平均より上。
評価:***

 

1回戦-ファッキング・プリックス・デスマッチ
JJエスコバー対ニール・ダイヤモンド・カッター
 屋内かつ火気厳禁な為本領を発揮出来ないJJを完全サポート。ウィードワッカーを股間にぶち当てるなど対JJ用のスポットも用意しながら力の差を見せつけて完勝。流石ニールというところ。平均的良試合。
評価:***1/4


1回戦-キラー・サプライゼズ・デスマッチ
ミッキー・ナックルズ対レミントン・ロー
 各種凶器をストレートに叩きつけ合うシンプルな内容ながら、レジェンドミッキーにも臆する事なくローがパワーの差を活かし善戦するだけではなく、ミッキーを倒すアップセットまでやってのける。全編通して疾走感の強い熱戦でした。中々良い試合。
評価:***1/2

 

1回戦-ドアウェイ・トゥ・ヘル・デスマッチ
サディーカ対シェイン・マーサー
 サディーカは左手を負傷し、ほぼ使えない片手一本で怪力マーサーに挑むかなりハンデを背負った状態。序盤は、サディーカの狂乱具合を制する様に、マーサーが投げにくいサディーカの身体を綺麗に投げていく圧巻の怪力を見せることで、まずは一つ度肝を抜きながら、新鮮さを与える。防戦が続くサディーカだが、受ける所はしっかり受け、攻撃ターンになれば、片手一本で出来る限りの攻めを繰り出す。

 サディーカ主導ではなく、マーサー主導にしたことが正解で、クレイジーさだけではなく、これまでにはないサディーカのタフさが発揮された内容。片手一本でマーサーな立ち向かえる女性は他にはいないでしょう。普通なら休むレベルなのに、好勝負レベルまで押し上げるのが恐ろしい。

 大量の蛍光灯に加え、マーサー十八番の鉄球攻撃に加え、ツアー・オブ・アイランズなど血塗れとなっても最後までサディーカを完璧に投げ続けたのは圧巻。ここまで手が合わせられるものになるとは全く思わなかった。想像だにしない大熱戦。両者の凄さがこれでもかと表れた特別な好勝負。この試合だけで元が取れる。
評価:****

 

準決勝-ピッツ・オブ・マッドネス・デスマッチ
シュラック対シェイン・マーサー対レイヴェン・ハヴォック
 ミッキーを倒したローが負傷の為、代打でハヴォックが繰り上がり。そのハヴォックが良い味を見せたこの準決勝。
 シュラック対マーサーの怪獣大戦争的面白さよりもマーサーが細身のハヴォックをちぎっては投げ、ケチョンケチョンにする爽快感が病みつきになる一戦。マーサー対軽量級選手には本当にハズレがなく、デスマッチなら尚更。最後はシュラックの汚いスクールボーイが火を吹いたものの、今年1年の活躍を表す様なマーサーの良さが光った試合でした。中々良い試合。
評価:***1/2

 

決勝-ライトチューブ・プリズン・デス・ペナルティ・デスマッチ
シュラック対バン・サリバン
 アームドラッグや丸め込みと汚いのをあえてやっている悪さがあるけれども、サリバンがのらりくらりとシュラックを立てながら試合構築。シュラックはシュラックだが、昨年辺りの神掛かった時期からは調子が落ちており、鋭さがイマイチ。
 マットが剥がされた板剥き出しのリングで、蛍光灯やガラスボードもふんだんに使われたデスマッチトーナメントの決勝らしい試合形式と内容、豪華ではあるものの、シュラックも3戦目で疲れており、サリバンも連戦。猛獣使いとして悪くはないものの、もう少し上手くシュラックを扱えたのではないかという印象を受けました。平均より上。
評価:***

全体評価:8.5