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The Wrestling Revolver Tales From The Ring 4 Review ジョン・モクスリー対ジミー・ジェイコブス/アメリカン・ウルヴス復活

 

The Wrestling Revolver Tales From The Ring 4 10/30/2021

 

 

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4コーナーズ・オブ・ペイン・デスマッチ
アレックス・コロン対ジェイク・クリスト

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 昔はOI4Kとしても組んでいた両者。サミの団体らしいオハイオ出身デスマッチファイターという人選。といってもキャリアを重ね、今やGCWとIWAMSのエースとして君臨している両者だけあって、ハードコアに毛が生えたデスマッチではなく、次第に過激度を増していくデスマッチらしいデスマッチとなっていく。コロンがダウンベースの試合運びとなっても、攻め手のジェイクが攻め方が多彩なので、全く勢いが落ちず、むしろペースアップしていくのが良い。

 IWAやデスマッチシーンではのらりくらりとしたヒール役が多いものの、オハイオの後輩であり今や世界的デスマッチファイターのコロンが相手で、しかも非デスマッチファンも見ている注目の舞台。そして盟友サミのプロモーション。この日のジェイクは、老獪な試合運びとハードバンプに動きのキレとこれまでの総決算ともいえる過去最上級の働きを見せていた。

 そして終盤は、画鋲、椅子盛り、ナイフ付ドアに蛍光灯十字架と過激度も質も鰻登り。GCWにこのまま出したくなるほどの濃密な内容。最後はコロンが貫禄たっぷりに振り切ったものの、ジェイクがまだコロンと同じレベルで活躍出来る事を示した一戦。入魂の好勝負です。
評価:****

 

PWRタッグ王座新王者決定戦
ザ・ウルヴス(エディ・エドワーズ&デイビー・リチャーズ)対インフレアード(ローガン・ジェームズ&タイラー・マトリックス)

youtu.be イアン・ロッテンの教え子2人と復活ウルヴスの激突。マトリックス&ローガンも小気味良い試合運びを見せ、的確に試合を作っていくも、アクション面ではまだ改善の余地がある。ムーブのキレや説得力を増さないと、ウルヴスの様な大御所を喰えるだけの力はない。結果的にウルヴスが往年の連携を見せ、貫禄勝ち。復活は嬉しいものの、デイビーは全盛期程のキレはなく、エドワーズもキャラ変更でハードコアが主戦場となっている為、ウルヴスでなければいけない必然性は感じられなかった。中々良い試合。
評価:***1/2

 

アイオア・ストリート・ファイト
ジョン・モクスリー対ジミー・ジェイコブス

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 DGUSAにて、KAMIKAZE USAとして飛ぶ鳥を落とす勢いを見せていたモクスリーと、AOTF崩壊後ROHを離脱し、DGUSAに流れ着いた傷心のジェイコブス。11年前、レイシーを登場させたり、AOTFのコスチュームを登場させたり、歴史と心理戦を交えた血を血で洗う抗争を繰り広げていた両雄が激突。発表された瞬間思わず声を上げる程、サミの欠場による代打マッチにしては、余りにも特別過ぎる。モクスリーとは盟友で、ジェイコブスとも盟友で、インパクトでは裏方と選手という間柄、そして同時期にDGUSAに出ていたサミだからこそ思い付くカードでもある。
 このカードは決まっただけでも大勝利だが、試合内容も満足いくものとなる。この2人なので当然流血戦。すっかり世界的大スターとなったモクスリーが優勢に進め、フォークで血祭りに上げるも、ジェイコブスも十八番の釘攻撃で反撃。技数は多くなく、試合時間も長くはないものの、ハードコアのスペシャリスト2人による極上の流血戦。2人が揃うだけでストーリーは仕上がり、過去を示しつつも、ここぞの流血とハードバンプで魅了する。

 最後は有刺鉄線ボード葬からのフィニッシュだが、他のレスラーが有刺鉄線ボードを使うのとは訳が違うほど、一枚使うだけで試合を終わらせるだけの説得力を生み出すのは、熟練の技である。11年ぶりなのに一切久しぶり感がない程の手の合い方に驚愕する熱戦でした。中々良い試合。
評価:***1/2

 

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全体評価:8