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Impact Wrestling Knockouts Knockdown 2021 Review ~オンリー女子大会! ダフニー追悼モンスターズ・ボール/ディオナ対マーシャ~

Impact Wrestling Knockouts Knockdown 2021 10/9/2021

 

 

www.fite.tv

 

オープニングには、今大会だけではなく、このTVテーピングに参加した選手達がリングを囲み、先日逝去したダフニーへの追悼10カウントを行う。
参戦選手は、ダフニー追悼の喪章を着用。

 

 

 

Pick Your Poisonマッチ
ディオナ・パラッツォ対マーシャ・スラモヴィッチ

 BFGでディオナに挑むミッキーが選んだ刺客はマーシャ。Beyond Wrestlingでも対戦経験がある両者だが、ディオナがインパクトとAAAの女子二冠王なので、ディオナが格を示しつつ、マーシャがアンダードッグ的に喰らい付いていく展開。

 しかし、マーシャはアンダードッグにするには、余りにも素晴らしいファイトを見せるので、要所でディオナが強さ、巧さを示す一方で、マーシャのまさにダイナマイトというべき、爆発力のある攻撃が冴え渡る。グラウンドやサブミッションに対する対応力も両者素晴らしく、それだけでもお金を払えるハイレベルな攻防となっている。

 最終的にディオナが切って捨てた形となったが、将来のPPVの王座戦といっても良い激戦。試合後にマーシャがインパクトと契約するセグメントがあったが、当然の結果。もう十分スターだが、更に世界的なスターとなる。男女の枠を超えたテッサを超える可能性を秘めているのが、今のマーシャ・スラモヴィッチ。中々良い試合。
評価:***1/2

 

 

 

Knockouts Knockdownトーナメント準決勝
メルセデス・マルチネス対レイチェル・エラリング
 メルセデスの強さが光る内容。圧倒的に実力も実績も格上のメルセデスが猛攻を仕掛けるも、レイチェルも必死に喰らい付く。クリス・ヒーロー譲りのローリング・エルボーや豪快な技を連発し、メルセデスに対抗。両者のストロングな面が非常に噛み合った熱戦。このカードは、インディでも組んで欲しい。平均的良試合。
評価:***1/4

 

クリスティ・へミーが登場し、BFGで新たにインパクト版HOFにノミネートされたオーサム・コングを紹介。コングのスピーチもあり。ゲイルからの流れだが、ダフニーしかりコングしかり、TNA時代のレガシーをちゃんと後世に伝えるアプローチを見せ続けている現体制は素晴らしい。

 

 

“ダフニー追悼”モンスターズ・ボールマッチ
キンバー・リー対アリーシャ・エドワーズ対ジョーディン・グレイス対サヴァンナ・エヴァンス

 女子で初めて同形式を戦ったダフニーに捧げる4ウェイマッチ。試合前にはダフニーへの思いを語るテイラー・ワイルド(ダフニーとモンスターズ・ボール戦を戦った相手)のビデオメッセージも。

 試合は、スー・ヤン軍団入りし、コスチュームもスーに寄せたキンバーが豪快に回し続ける展開。ICW NHBでのサディーカ戦、マーシャ戦は消化不良だったが、この試合では、CZWアカデミー卒業生らしいラフファイトへの対応力を見せ、自身は流血に有刺鉄線竹刀(ケンドラ)受け、画鋲受けととことん身体を張り、一方では同じくベテランであるアリーシャのサポートも受けつつ、試合を作り上げた。

 大きなスポットは、ジョーディンが持っていき、ほぼ何もしていない、強キャラ設定なので、あえて何もさせなかったエヴァンスが勝利を掠め取る結果だが、キンバーとアリーシャ、2人のインディからの叩き上げの試合でした。ダフニー追悼に恥じない熱戦。平均的良試合。
評価:***1/4

youtu.be

 

Knockouts Knockdownトーナメント決勝
メルセデス・マルチネス対ターシャ・スティールズ
 ラティーナ・センセーション対ボリクワ・バッドアス。ラテン系の先輩後輩対決。
ターシャがヒールとはいえ、地力に勝るメルセデスが余裕を持って試合を支配する展開。ターシャは一発逆転狙いだが、それすら許さない盤石の試合運び。SHIMMERの戦友、サラ・デル・レイの必殺技ロイヤル・バタフライを披露しただけでなく、レイザーズ・エッジ式ドミネイターという凶悪な新技まで編み出したメルセデスが順当に優勝。平均より上。
評価:***

 

 

全体評価:8