世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

JAPW Review "問題児対決再び"トレント・アシッド対テディー・ハート/SST対次世代ハート軍他

JAPW 8th Anniversary Show 10/22/2005

 

iwtv.live

 

ザ・サンドマン対ニュー・ジャック対ダニー・デマント
 冴えない若き巨漢のデマントをオリジナルECWの残党2人がボコボコにする試合。簡単なお仕事ではあるが、エンターサンドマンとナチュラルボーンキラーズが一度に聞けるECWばりのバリューセット。しかしこの試合が重要なのではなく、血祭りに上げられたこの試合の15年後に、自身がオーナー兼ブッカーとなり、このサンドマンとニュージャックを呼んで、しかもこのニュージャックの生涯最後の試合を自身の団体で行ったという事実を、この時の3人が知ったらどう思うだろう。人生何が起こるかわからない。
 一応試合は、デマントをボコボコにしつつも、サンドマンとニュージャックも結局仲違いし、凶器攻撃を交わし合う形となる乱戦。最後はサンドマンの竹刀攻撃とニュージャックの必殺ダイビング椅子攻撃のフルコースでフィニッシュ。この時の血が、未来の金となる。史料的には、むしろ今見るべき試合でしょう。平均レベル。
評価:***

 

JAPWタッグ王座戦-テーブルズ、ラダーズ&チェアーズマッチ
バックシート・ボーイズ(c)(トレント・アシッド&ジョニー・カシュミア)対S.A.T(ジョエル&ホセ・マキシモ対ブリスコ・ブラザーズ(ジェイ&マーク・ブリスコ)対テディー・ハート&ホミサイド
 無秩序系TLC。テディーのパートナーとなったホミサイドだが、まともに連携をするはずもなく、実質5ウェイの様な試合になる。ラダーに登る演出も一定数あり、テーブル破壊や椅子攻撃はふんだんに散りばめられているので、見応えはあるものの、流れはぐちゃぐちゃ。出ずっぱりの選手と技を喰らって休む選手と極端で、ダメージ値を無視してでも、攻守裏回しとブリスコズが大車輪の活躍。ブリスコズとアシッドがいなかったら確実に破綻していた内容である。

 最後は予想通り揉め続けるテディーとホミサイドが、まさかまさかの王座奪取という結末だが、もう少しコンパクトに纏めて欲しかった。それは無理な注文なのはわかっているが。ハチャメチャ具合はこのメンツこの時代この団体ならではのもので、一見の価値はある。平均的良試合。
評価:***1/4

 
JAPW Fall Out 11/12/2005

iwtv.live

 

JAPWタッグ王座戦-フォールズ・カウント・エニウェア、ストリート・ファイトマッチ
テディー・ハート(c)対トレント・アシッド(w/ジョニー・カシュミア)
 CZWでは良い試合ではないものの、プロレス史に残る印象的な試合を残していたが、この試合も適度に攻防を行うものの、信頼関係が微塵も感じられない攻防を見せ、得意技も見せた所で、中盤しノーDQに変更というぶっ飛び具合。痺れを切らし、帰るのかタバコでも吸いに行くのか席を立つ観客が沢山現れたが、お構いなしに客席での乱闘を経て、リングに戻るとECネグロ軍やカシュミアの介入を経て、しつこいぐらいにニアフォールを繰り返す。

 各種必殺技は飛び出るも、全く線にならないまま終わった失敗作。2人のカリスマ性は物凄いけれども、全然交わらないとこうなる。昨今のインディ界は、優等生であるというのが良くわかる試合でした。
評価:*3/4

 

JAPW Caged Fury 3/26/2005

iwtv.live


JAPWタッグ王座戦-スティール・ケージマッチ
ストロング・スタイル・サグズ(c)(ホミサイド&B-Boy)対ネクスト・ジェネレーション・ハート・ファウンデーション(テディー・ハート&ジャック・エヴァンス)

 狂いまくった金網からのダイブ満載が見所の試合。ただ、なんだかんだいってもこの頃のテディーとエヴァンズの飛びっぷりは、他では真似出来ない。更に金網要素はそこそこに、凶器攻撃で粗さをカバーし、テディーが流血に追い込まれるシーンも、この頃のホミサイドの凶悪性があってこそ。やはりストリートギャングと天才エリートだが中身はギャングを遥かに超えるサイコキラーにしか出来ないヒット抗争、血生臭さしかない殺気溢れるやり取りは実物。

 前述のダイブスポットは度肝を抜かれるものばかり。そして最後を締めくくったのは、大サプライズ、ナイドハートの登場。オリジナルと新世代、テディーとの競演はやはり盛り上がる。真っ当に生きていたら、これをWWEでやれたのに。

 好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4