AEW Dynamite #96
Fight For The Fallen 2021 7/28/2021
エリミネーション・マッチ
(ダーク・オーダーが勝てば、ハングマンがケニーに挑戦出来る)
ダーク・オーダー(“ハングマン”アダム・ペイジ、イービル・ウノ、ステュ・グレイソン、アレックス・レイノルズ&ジョン・シルバー)対ジ・エリート(ケニー・オメガ、カール・アンダーソン、ドク・ギャローズ、マット&ニック・ジャクソン)(w/ブランドン・カトラー&MTナカザワ)
ダーク・オーダーとハングマンは、遂に一緒に登場。入場前の映像、トロンの映像はダーク・オーダー仕様の紫、更にハングマンのバンダナとダーク・オーダーの紫を合わせたジョイントコスチュームと最高の入場でスタートすると、対するエリートはそれをぶち壊す様なダサダサな入場。映画モチーフの入場とコスチュームだが、とことんダサく行ってやろうと振り切っているのは素晴らしい。
試合は、エリートが押しまくる展開かと思いきや、予想以上にダーク・オーダーが活躍する展開。レイノルズとシルバー、スチュとウノそれぞれの得意技、得意の連携を温存させることなく殆ど使っていたのが印象的。単なるロングマッチ、ケニーとハングマンのストーリーではなく、ダーク・オーダーの活躍シーンを入れるところがAEW。ダーク・オーダーもそれに見合う実力を備えているので、正確な攻撃で貢献。脱落シーン、孤立シーンとPPV級の特別感とまではいかなくても、通常放送にしては濃い内容に仕上がっている。
終盤は、ダーク・オーダーを悉く一掃した、オリジナル・エリートのケニーとバックスに対して、ハングマンが大立ち回りを決めるも…という内容。PPVまで1ヶ月あるので、まだまだ簡単には行かないという所を見せておき、ハングマンを最高のトップベビーフェイスに仕上げる計画は順調に進行中。ブロディを失ったダーク・オーダー再生計画も並行して進行し、それも成功しているのが見事。ハングマンも応える様な振る舞いが出来ているので、理想的な形に向かっている。ストーリーの中継ぎ試合としては、言うことはありません。好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
FTR(キャッシュ・ウィーラー&ダックス・ハーウッド)(w/タリー・ブランチャード)対ジ・インナーサークル(サンタナ&オルティズ)(w/コナン)
タッグ界のトップ対決で、連携も個々としても上手過ぎるけれども、今回は上手く噛み合わなかった。この2組のレベルでも上手く行かない事がある。プロレスの難しさを感じる一戦。さあこれからという時にウィーラーの負傷で早めに切り上げざるを得なかったのも残念でした。平均的良試合。
評価:***1/4
#2 Labour Of Jericho ノー・ルール
“ペインメーカー”クリス・ジェリコ対ニック・ゲイジ
クリス・ジェリコとニック・ゲイジが、全米プライムタイム放送のTVプログラムのメインイベントで、ピザカッターだけでなく、蛍光灯、ガラスボードが飛び交う大流血デスマッチを行ったことに、言葉は必要ない。その事実を目の当たりに出来たということを死ぬまで誇りに思い続ける。全世界のデスマッチレスラー、団体、スタッフとMDK GANGたち、そして当人ニック・ゲイジの為のお祭りでした。
最初は様子見だったが、ジェリコが徹底的に受けて、流血で雰囲気を作り、それに呼応したゲイジが本来の姿で応戦する。刺々しさはあっても、異なる舞台で活躍してきたベテランスター同士の共同作業が見れたのも興味深い試合でした。入場時のムタマスクの伏線回収を行ったジェリコも芸が細かい。
実現した事だけでも素晴らしいのに、試合内容も想像を遥かに超える大熱戦。生きていて良かった。プロレスファンで良かった。そしてデスマッチファンで良かったと強く思えるご褒美マッチでした。歴史に残る好勝負。
No word needed. Only MDK ALL FUCKIN DAY!
評価:****
全体評価:9