世界のプロレス探検隊

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VxS Mosh Pit Killaz Review デイビー・リチャーズ対ジョーダン・オリヴァー/"ピュア・ルールズ"ガルシア対マーシャ

Violence X Suffering (VxS) Mosh Pit Killaz 7/3/2021

 

www.fite.tv


ファサード対ダンテ・レオン対タイ・ヒル
 ハイフライヤー3人の3ウェイ。とにかくインパクトと疾走感を大事に、飛び回り続ける展開。ミスムーブもなく、流れがぐちゃぐちゃになるわけでもなく、特にファサードとレオンの魅力が溢れている攻防が続く。

 似た者同士であるが、キャリアを重ねて安定したファサードと、若くしてその安定感を手にしつつあるレオンのマッチメイクは興味深い。画になる曲芸も多数備え、特大のダブルインパクト式カナディアン・デストロイヤーや、捻りまくる飛び技等見応え十分の空中戦でした。中々良い試合。
評価:***1/2

 

ピュア・ルールズマッチ
マーシャ・スラモヴィッチ対ダニエル・ガルシア(w/ロバート・マーター)
 ねちっこいグラウンドや、決めにいく様なサブミッションを執拗に狙う辺りは、ピュア・ルールの要素はあるものの、ガルシアがシュータースタイルであり、マーシャも対応可能ということで、ピュア・ルールと言わなくてもこういう試合になっていたとは思うが、宣伝としては正解だろう。

 ノリに乗るガルシアが、小馬鹿にしつつ厳しい攻めを与えると、対するマーシャが、持ち前のタフさと男子顔負けの攻めの強さで反撃。そこにサブミッションの応酬とロープ・ブレイクが3回しか出来ないルールの特性を活かした展開を上手く活用した上で、マーシャの大逆転で大爆発。
 とにかくバチバチする事も出来たとは思うが、器用貧乏さをヒールプレイで埋めたガルシア、マーシャの才気に溢れたトンパチ加減と類稀なる高いフィジカルと技術、各々の現在のブレイクの要因が上手く反映されていたので、一見でも楽しめるけれども、特にこの2人を追っている程楽しめる試合になっている。狙い通りの大熱戦でした。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

 

デイビー・リチャーズ対ジョーダン・オリヴァー

 プロレス業界に復帰したデイビー。全盛期のキレキレ無敵モードを考えるとまだまだでも、一定のキレ味は備えていて、コンディションも良好。円熟味を増していて、技術面は元々ハイレベル。メンタル問題とドタキャン癖が出てこなければ、MLWと即契約した様に、インディのトップランナーにはすぐになるでしょう。

 その様なデイビー相手では、実力的にもスタイル的にも太刀打ち出来ず、オリヴァーには厳しい試合内容。反撃シーンもあり、勝つには勝ったが、歳を取り、ブランクがあっても、一度天下を取った事のあるレスラー相手では、まだまだ物足りない。良い試合ではあるものの、デイビーの教育マッチの様な試合でした。平均的良試合。
評価:***1/4

全体評価:7.5