ICW No Holds Barred Pitfighter X9 7/3/2021
ボビー・ベバリー対ヴィンセント・ナッシング
RSPの仲間対決。ナッシングは、Faith in Nothingのパートナーではあるが、44OH!ではないという微妙なところではある。そんなAIW的カードだが、内容はハード。ナッシングのスティッフな部分を、ベバリーが上手く活かしていて、ハードコア要素も的確に活用させて相乗効果を生み出していた。ナッシングはPitfighter向きの選手だけあって、非常にマッチしていた。平均的良試合。
評価:＊＊＊1/4
ニール・ダイヤモンド・カッター対アティカス・クーガー
格上感を醸し出すアティカスと、何とか食らいつくニールは、アンダードッグ性を強く押し出す。流血、ステープラー、緑竹串と得意の展開に加えて、高さを効果的に使うのが彼らのデスマッチ。もたついた所はあったけれども、アティカスの得意技の連続を耐え切ったニールの逆転勝利は、シンプルながら熱いものでした。中々良い試合。
評価:＊＊＊1/2
ダン・マフ対AKIRA
ハードなチョップ、AKIRAの高さを活かした攻撃と細かく削るローキックを凌いだマフが、バーニングハンマー3発と鉄柵へのスラムで完全抹殺する内容。バーニングハンマー3発は流石にやり過ぎではあったが、期待通りのハードコア&ハードヒットを見せてくれた。中々良い試合。
評価:＊＊＊1/2
全体評価:7
ICW No Holds Barred Volume 14 7/4/2021
インセイン・レーン対ニール・ダイヤモンド・カッター
IWA-DS対決。万人受けはしないルックスかもしれないが、デスマッチマニアにとってはかれらこそヒーロー。まさに俺たちのカルトヒーロー。復帰したレーンのサイコな流血姿は目を惹き、試合としては中堅同士の高値安定のデスマッチ。
独立記念日らしい線香花火を頭につけるコミカルなシーンがありながら、高い技術、多い流血量、過激なスポットと彼等がいれば、一つ良試合は確約される。ニールはシーンに復帰してから数年間ずっと外していないが、レーンも元々はこの位置にいた選手。彼の安定感はシーンを活性化させてくれる。中々良い試合。
評価:＊＊＊1/2
AKIRA対ボビー・ベバリー
デスマッチシーンを主戦場にしながら、通常形式でも試合が出来る選手同士。場外戦を手広く行った後、ベバリーの手際の良い支配ターンと、AKIRAによる豪快な反撃を経て、試合は尻上がりに良化していく。狂いに狂った試合ではないにしても、流血量やスポットの質・量は多く、そして何よりもベバリーの試合構築の上手さが光る。
クレイジー一辺倒も素晴らしいけれど、それだけでは胸焼けしてしまう。デスマッチとハードコアばかりとなるコンセプトの今団体において、デスマッチの中でも高い技術に裏打ちされた、テクニカルで勝負出来て、それだけでは、没個性になってしまうところをデスマッチアイテムを活用してインパクトを生み出す。
偽オースチン・エリーズというべきスタイルやルックスの選手だったベバリー。良い選手であっても、それを抜け出せず、結局フェードアウトしてしまったが、盟友RSPやライアンの尽力とリターンがわかりやすいデスマッチというフィールドの力を得て、ここまでブレイクスルーしていくとは感慨深い。
PWTのニール戦の様に、身体は張りながらも、無駄は極力抑え、攻防を積み上げて、熱量の高い試合を生み出していく。AKIRAの勢い溢れる魅力も引き立てながら、自身の上手さタフさも引き出す。ベバリーのここ最近の目覚ましい活躍が決してフロックではないと確信させる激戦。メインが、ストーリー重視の試合だっただけに、この試合がある意味の大きさは計り知れない。好勝負に届かない良試合。
評価:＊＊＊3/4
ICWアメリカン・デスマッチ王座戦
ジョン・ウェイン・マードック(c)対ダン・マフ
ICWアメリカン・デスマッチ王座戦
ジョン・ウェイン・マードック(c)対エリック・ライアン
デスマッチファイターじゃないマフにデスマッチをやらせると不慣れ感が目立つ。というよりマフ戦終了後に突如組まれたライアン戦から見える様に、リジェクツ対44OH!の煽り要素が強かったので、期待したド突き合いにはならず。可能性は見えたが、マードックとここ最近のマフなら、もう少し良いものには出来ただろうが、やむなし。合わせて平均レベル。
評価:＊＊＊
全体評価:7+
