世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

H2O Hardcore Kingdom 5 Review ~H2O vs 44OH!抗争激化/超新星マーカス・マザーズ~

H2O Hardcore Kingdom 5 5/22/2021

 

iwtv.live

 

Hardcore Kingdom 5 1回戦-トリプル・スレットマッチ
エリック・ライアン対ジミー・”チョンド”・ライオン対アレックス・コロン
 元々はライアン対ライオンだったが、そこにコロンがサプライズで現れ、3ウェイに。ライアンとコロンが揃った事で、スピーディーなハードコアマッチが展開される。H2Oだとコロンの大物感、デスマッチスター感が色濃く出ており、GCWが推し続けた甲斐があった。ライオンの持つ泥臭さが隠れてしまっていたが、その分勢いと流血でカバーしてまとめた内容。平均的良試合。
評価:***1/4

 

H20ダニー・ハヴォック・ハードコア王座戦-

フェイタル4ウェイ 20.000タックス・デスマッチ
ジェフ・キャノンボール(c)(w/テラ・キャラウェイ)対ミッチ・ヴァレン対オースチン・ルーク対マーカス・マザーズ

 今大会のMOTN。若手と中堅入り混じった4ウェイ。主役は王者キャノンボールといいたいところではあるが、マザーズとルーク、2人の活きの良い若手が躍動。受けっぷりの良さと動きの良さが目を見張るレベル。画鋲という使い方が難しい凶器に拘った形式であっても、創意工夫しながら、流血姿で幾度となく画鋲の海に沈んでいく姿は爽快。

 まだティーンではあるが、クルーザー級でハードコアも得意と末恐ろし過ぎる。キャノンボールもミッチも全然悪くなかったが、この若手2人の活躍に喰われてしまった印象。平均的良試合。
評価:***1/4

 

Hardcore Kingdom 5 決勝-4ウェイ・ダンス
(エリミネーション・ルール、最後2人になるとラダー・マッチ)
アティカス・クーガー対エリック・ライアン対デクラン・グラント対ケネディ・コープランド


    

 ミッキーを破ったコープランドと、ムーアを破り、ダニー・ハヴォックオマージュのジャケットを着用し登場したグラントが、44OH!のクーガーとライアンに挑む形。当然圧倒され、決死の反撃を試みるもコープランドはあえなく撃沈。

 しかしグラントの奮闘が実り、緑竹串の誤爆からライアンを撃破。最後のグラント対クーガーはラダー・マッチ。会場の端にある高台に据えられたトロフィーを取れば勝ちだが、あっさりとグラントが勝利。

 

 遂に44OH!に土を付けたものの、喜びも束の間、RSPと44OH!軍がすぐさま登場し、トロフィーを破壊。盗んだダニー・ハヴォック・ハードコア王座のベルトを見せびらかし、取り返しに来たムーアを高所足場が突き落としガラスボード葬で返り討ち。ベルトを返す条件として、そこで登場したH2Oヘビー級王者チャック ・ペインに、今度の周年記念大会で、RSPの王座挑戦と44 OH!軍全員の挑戦を取り付ける暴挙に出て幕。ロスター殆どとレイヴァー、トレモントらを葬り、遂に団体の至宝に手を掛けるというストーリー展開は、見事。

 一定の質とベタではあるが丁寧に紡いだストーリーは今回も見事。大河ドラマ並の長期抗争になっているが、それでも飽きさせないのは良く、RSPと44OH!をどこよりも悪く強く見せているのは、賞賛に値する。今一番ストーリーで魅せているプロレスは44OH!対H2Oである。試合としては、平均レベル。
評価:***

 

全体評価:7